クライアント名

益子WEB陶器市実行委員会 様

一般社団法人 ましこラボ 様

実施時期

2020年4月~ (継続)

掲載日

2022年4月12日

コロナ禍の2020年4月、産声をあげた『益子WEB陶器市』。
益子町の総勢200人以上の官民の協力者・出品者と共に、弊社代表・水野大人(みずのひろと)が、約3週間の準備期間で立上げました。結果、22日間の機関で販売額約4,700万円を達成。また、本取り組みが今後も同町にとって一つの武器となるよう、『教育』『仕組み化』『マネタイズ』を整え、全4回の運用支援をサポートしました。

実施背景

年間60万人以上が訪れる益子町の一大イベント「益子陶器市」がコロナ禍の影響で、50年の歴史で初の開催中止に。

益子の陶器市は1966年から始まり、毎年春と秋の年二回開催されてきました。年間60万人以上の来場者が訪れ、陶芸家やクラフト作家の収益の柱としても大切な「益子陶器市」が新型コロナウイルス感染拡大の影響で、はじめて開催中止に。
陶器市の売り上げを収入の柱としている
作り手にとって収入源を確保でき、また、毎年楽しみにいらしている約60万人以上のお客様との繋がりを絶やさない為の取組みが求められました。

益子陶器市
春の益子陶器市の様子(2018年)

アプローチ

益子町最大イベントをWEBで再現、『益子WEB陶器市』の立ち上げ。

益子WEB陶器市の商品一覧ページ
益子WEB陶器市 商品一覧

「作品の販売」そして、毎年楽しみにされている町外のお客様を「繋ぐ」ために、益子町や同町観光協会をはじめ、益子陶器市の運営関係者とともに、益子陶器市をWEBで再現する、「益子WEB陶器市」の立ち上げを決定しました。

弊社代表・水野大人(みずのひろと)が中心となり、まったくのゼロの状態から約3週間という超・短期間で実際に販売できるまでのサイト構築や仕組み作り、出品者の受け入れ等を行いました。

【ポイント1】Shopifyで『高速に構築』

益子WEB陶器市は、世界175か国で利用されるECプラットフォーム『Shopify』を活用しています。
Shopifyは、2017年にカナダから日本に本格参入したECサイト構築プラットフォームであり、カナダEC構築・運用に必要な機能を十二分に備えているだけでなく、世界中の優秀なエンジニアが専用アプリケーションを開発・提供していることで、非エンジニアでもかなり柔軟性のあるEC構築を行うことができます。
益子WEB陶器市では、成し遂げたいこと・各種リソース(時間・お金・人)を全て考慮した結果、Shopify一択でした。

【ポイント2】能動的に動ける『チーム作り』

第1回目では、ネット通販の構築・運営の経験を持つ人間は極わずかな状況の中、いかに無駄なく着実に必要なことへ対応していくかが、成功の分け目でした。

プロジェクト統括を任された水野は、まずはじめに全体の目標・目指す姿を共有した上でタスクの洗い出しとそのタスクをこなせる人材の見極め、タスクのルール設計に着手することにより、各メンバーが自ら考え行動していける体制を築いていきました。

多い時には益子町内の官民200名を超えるメンバーが動き、この益子WEB陶器市の成功を作り上げました。

第1回益子WEB陶器市 出品者サポートセンター

【ポイント3】『寄り添う』姿勢を大切に、信頼関係の構築

第1回益子WEB陶器市 出品者サポートセンター

出品者の多くは、ネットリテラシーが決して高くなく、ネット通販出品への不安や戸惑いは想像以上に多くありました。すべてを解決できるわけではありませんが、それでも前に進もうと益子WEB陶器市への参加を検討いただく方に対し、説明会や資料、説明動画、そして些細なことでもご相談いただけるサポートセンターを整備することで、コロナ禍のコミュニケーションがとりづらい状況の中でも、信頼関係を着実に構築していける仕組み・体制を構築しました。

【ポイント4】出品者自身のデジタルリテラシーを向上する仕組み

↑第2回益子WEB陶器市 説明会

↓出品者サポートセンター

益子WEB陶器市は、基本的に事務局で運営していますが、出品者にも第2回目以降「商品登録」で加わっていただいてます。

出品者には登録用ツールの提供とレクチャーしています。中にはパソコンがない・何年も触っていないという方もいらっしゃいますが、しかしそこは極力ご自身で対応いただくことを推奨し、益子WEB陶器市以外のシーンでも活用いただけるようなPCスキルや汎用的なツール操作スキルを習得していただくけるよう、仕組みを構築しました。

もちろん全ての方が対応できるわけではありませんが、熱意を込めた説明会(第2回は3時間/回×13回!)や、寄り添ったサポートセンターの開設で、80%近くの出品者がご自身で登録いただけるようになりました。

実施結果

22日間の会期で総販売額 約4,700万円

3週間という超短期での構築となった第1回益子WEB陶器市は、出品者様による『自分事化』が大きく作用し、出品者様によるSNSでの発信が集客の大きな武器に。

TVWEBメディアでの大幅な露出も相まって、22日間の会期で40万アクセス(セッション)・4,700万円の販売額を達成しました。

益子WEB陶器市の商品一覧ページ

地域発ヒットサービス / モデル事業と、全国から注目

地域再生大賞・優秀賞を持つdAgora代表 水野大人

共同通信社+全国地方紙で主催する「地域再生大賞」に栃木県代表でノミネート、優秀賞を受賞

地方新聞46紙と共同通信社が地元に活気を与え、他地域のモデデルとなる活動に取り組む団体を表彰する「地域再生大賞」の2021年度版に栃木県代表として優秀賞を受賞いたしました。

日経クロストレンド 2020年「地域発ヒット」19選へ選出

日経クロストレンド記者が話題性や独自の観点で選出し発表しているその年のヒット商品のランキングに、「地域発ヒット」として選出されました。

2020年「地方発ヒット」19選 大賞は愛知のひもで切る大福:日経クロストレンド

新たなターゲットへリーチ!

陶器市のメインターゲットである関東圏に加え、関西圏や九州からのお客様も続々。

益子焼は関東圏での認知度は高いものの、関西・九州圏では認知度が低い傾向にありました。

益子WEB陶器市の開催により、今まで距離的な問題でアプローチできなかったターゲットへのリーチが生まれ、ご購入いただいております。

単発で終わらない、継続的な取り組みに。

公的資金で成り立っている事業の多くは財源面で頼り切ってしまう傾向にあります。また、そこに参加する人々もいつの間にか他人事となり予算の終了=事業の終了となることが往々にしてあります。

益子WEB陶器市では、設計段階から「公的資金に頼り切らない仕組み・運営体制の構築」にこだわった結果、実質2回目以降より事務局コアメンバーの人件費を除く他全ての費用は事業収益から工面することで実施できる仕組み・体制を構築し、2022年4月現在では第4回の実施にも繋がっています。

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益子WEB陶器市